ExcelのGEOMEAN関数の使い方と解説
ExcelのGEOMEAN関数は、与えられた数値データの幾何平均（相乗平均）を計算するために使用される関数です。幾何平均は、一連の正の数値の乗積の、その数値の個数によるルートで計算されます。この記事では、GEOMEAN関数の使い方や、具体的なサンプルを通してその計算方法を詳しく解説します。
GEOMEAN関数の構文
GEOMEAN関数の構文は以下のようになります。
GEOMEAN(数値1, [数値2], ...)
引数は次の通りです。
- 数値1, 数値2, …：幾何平均（相乗平均）を計算するための正の数値。最大30個の数値引数を指定できます。
注意点:
- GEOMEAN関数の引数には、正の数値のみを指定できます。0や負の数値が含まれる場合、関数はエラーを返します。
- 引数に指定した数値のいずれかが空白セルの場合、そのセルは無視されます。
- 引数に指定した数値のいずれかが非数値の場合、関数はエラーを返します。
GEOMEAN関数のサンプル例
それでは、Excelのセルで具体的な計算例を見てみましょう。以下の表に、株式投資におけるリターンのデータを示します。
| ＼ | A | B |
|---|---|---|
| 1 | 期間 | リターン |
| 2 | 1年目 | 1.10 |
| 3 | 2年目 | 1.20 |
| 4 | 3年目 | 1.15 |
| 5 | 4年目 | 1.05 |
この投資リターンのデータから、GEOMEAN関数を使用して4年間の平均リターンを計算してみましょう。セルB6に以下の式を入力します。
=GEOMEAN(B2:B5)
計算結果として、セルB6に「1.1218」という値が表示されます。これは、4年間のリターンの幾何平均が1.1218であることを示しています。これにより、毎年のリターンが一定である場合に、4年間のリターンが同じになるような平均リターンを求めることができます。したがって、この投資の年間平均リターンは約12.18％ということになります。
GEOMEAN関数を使用する際の注意点
GEOMEAN関数を使用する際には、以下の点に注意してください。
- 引数に指定する数値は正の数値である必要があります。0や負の数値が含まれる場合、関数はエラーを返します。
- 引数に空白セルや非数値を含めると、関数はエラーを返します。そのため、データの整合性を保つために、関数を使用する前にデータの確認を行ってください。
- GEOMEAN関数は、成長率や割合などの計算に適していますが、一般的な平均を求める場合はAVERAGE関数を使用してください。
まとめ
この記事では、ExcelのGEOMEAN関数の使い方について解説しました。GEOMEAN関数は、一連の正の数値の幾何平均（相乗平均）を求めるために使用される関数です。投資リターンや成長率の計算などに適しています。引数には正の数値を指定し、データの整合性を保つためにデータの確認を行ってください。この関数を使いこなすことで、さまざまなデータ解析や計算が容易になります。