ExcelのFILTER関数を使用して特定の期間のデータを抽出する方法

Excelの強力なFILTER関数を使用すると、大量のデータから特定の条件に合致するレコードを簡単に抽出することができます。今回は、特に日付フィールドを用いた期間指定(複数期間指定)によるデータ抽出に焦点を当て、実用的な例を通じてその使い方を解説します。

おさらい：FILTER関数の基本・日付抽出の基本

まずはFILTER関数の基本的な構造をおさらいしましょう。FILTER関数は以下の形式で使用されます。

=FILTER(配列, 含む, 空の場合)

• 配列：抽出する範囲: ここでは、抽出したいデータが含まれるセル範囲を指定します。
• 含む：条件式: この範囲からどのデータを抽出するかを定義する条件です。
  「列 比較演算子 条件」のように設定します。例：A2:A27 > 5000
• 空の場合: フィルターの結果、何も抽出されなかった場合に返す値です。省略可能です。

条件を日付とする場合は、DATEVALUE関数かDATE関数で処理する必要があります。より詳しい説明は前の記事を参照してください。

A2:E27のデータベースから、A列の日付が2020/4/29であるレコードを抽出する例

43950は2020/4/29と同義。表示形式は別途設定する。

前の記事：FILTER関数の日付型抽出

FILTER関数の日付型抽出

FILTER関数の日付型抽出 ExcelのFILTER関数は、特定の条件に基づいてデータを抽出する強力なツールです。ただ、日付データの抽出は、特に注意が必要な場面の一つとなります。この記事では、FILTER関数を使って日付型のデータを正確に...

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2023.12.09

特定の期間に該当するレコードの抽出

特定の期間に該当するレコードを抽出する際には、日付範囲を条件として設定します。以下の例では、開催日が2020年4月20日から2020年5月12日の間のデータを抽出しています。

使用例

=FILTER(A2:E27, (A2:A27 >= DATE(2020, 4, 20)) * (A2:A27 <= DATE(2020, 5, 12)))

この式では、以下のように動作します：

1. A2:A27 >= DATE(2020, 4, 20): 2020年4月20日以降の日付を選択します。別の条件と接続するために()で囲みます。
2. A2:A27 <= DATE(2020, 5, 12): 2020年5月12日以前の日付を選択します。別の条件と接続するために()で囲みます。
3. *: 両方の条件に一致するレコードのみを抽出します。AND条件として動作します。「○以降～×以前」とする場合は○と×の両方を満たしていることが条件となるのでAND条件です。

あなたの環境でテストする場合には次の表をセルA1:E27へセットしてください。なお、DATE関数ではなくDATEVALUE関数も使用可能です。

練習用のサンプル表

日付データが整数になっていることを調整する場合には表示形式を設定してください。

まとめ

FILTER関数を使用する際の注意点を以下に挙げます：

• 条件式は複数設定することができます。そのさい、各条件式を()で囲んでおきます。
• 「*」は論理積（AND条件）で結合されます。

FILTER関数を使用すると、特定の条件に基づいてデータを迅速に抽出することができます。日付範囲を指定することで、特定の期間に該当するレコードを効果的にフィルタリングすることが可能です。この機能を活用することで、データ分析の効率と精度を大幅に向上させることができます。