GAUSS関数の詳細解説(Excel)

ExcelのGAUSS関数の使い方

この記事では、Excelの「GAUSS関数」について解説します。GAUSS関数は、正規分布の累積分布関数(CDF)から0.5を引いた値を計算するのに役立ちます。標準正規分布を使用した統計解析や確率計算において便利な関数です。

GAUSS関数の構文

GAUSS関数の構文は以下のようになっています。

GAUSS(X)

ここで、X は標準正規分布の確率変数です。Xは任意の実数を指定できます。

GAUSS関数の使い方

それでは、具体的なサンプルを使ってGAUSS関数の使い方を説明しましょう。

例えば、ある製品のサイズが平均0、標準偏差1の正規分布に従うとします。製品のサイズが-1.5から1.5の範囲内にある確率を計算したい場合、次のようにGAUSS関数を利用できます。

=GAUSS(1.5) - GAUSS(-1.5)

上記の式は、X=1.5とX=-1.5の時のGAUSS関数の値を計算し、それらの差を求めています。この計算により、製品のサイズが-1.5から1.5の範囲内にある確率を求めることができます。

GAUSS関数の注意点

GAUSS関数を利用する際、注意しなければならない点がいくつかあります。

  1. GAUSS関数は標準正規分布にしか適用できません。平均μ、標準偏差σの正規分布に対応する確率を求める場合は、NORM.S.DIST関数を使用してください。
  2. GAUSS関数は、累積分布関数(CDF)から0.5を引いた値を返すため、0を中心に対称な範囲での確率を求める際に便利です。しかし、任意の範囲での確率を求める場合は、上記のサンプルのように範囲の両端でGAUSS関数を計算し、その差を求める必要があります。
  3. GAUSS関数は、Excel 2013以降のバージョンで利用可能です。それ以前のバージョンを使用している場合は、GAUSS関数が利用できないことに注意してください。

GAUSS関数のサンプル例

それでは、Excelのセルで具体的な計算例を見てみましょう。以下の表に、いくつかのX値に対応するGAUSS関数の計算結果を示します。

A B
1 X GAUSS(X)
2 -1.5 =GAUSS(-1.5)
3 0 =GAUSS(0)
4 1.5 =GAUSS(1.5)

セルB2に「=GAUSS(-1.5)」、B3に「=GAUSS(0)」、B4に「=GAUSS(1.5)」と入力して計算すると、それぞれのX値に対するGAUSS関数の値が得られます。この結果から、X=-1.5の場合は約-0.4332、X=0の場合は0、X=1.5の場合は約0.4332となります。

まとめ

ExcelのGAUSS関数は、標準正規分布の累積分布関数(CDF)から0.5を引いた値を計算するのに役立ちます。平均0、標準偏差1の正規分布に従う確率変数に対して、0を中心に対称な範囲での確率を求める際に便利な関数です。ただし、GAUSS関数は標準正規分布にしか適用できないため、他の正規分布に対応する確率を求める場合は、NORM.S.DIST関数を使用する必要があります。

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました