DAYS360関数の詳細解説(Excel)

この記事では、Excelの「DAYS360」関数の使い方とその機能について初級者向けに解説します。「DAYS360」関数は、開始日と終了日の間の日数を360日制で計算するために使用されます。引数は「開始日,終了日,方式」です。

「DAYS360」関数の基本構文

「DAYS360」関数の基本構文は以下の通りです。

=DAYS360(開始日, 終了日, [方式])
  • 開始日: 日数計算の開始日を指定します。
  • 終了日: 日数計算の終了日を指定します。
  • 方式: オプション引数で、日数計算の方式を指定します。TRUEまたはFALSEを指定します。TRUEの場合、ヨーロッパ式を使用し、FALSEの場合、米国式を使用します。省略した場合は、米国式(FALSE)が適用されます。

「DAYS360」関数の使い方

それでは、「DAYS360」関数の使い方を見てみましょう。次の表を使って、開始日から終了日までの日数を360日制で計算します。

A B C
1 開始日 終了日 日数(360日制)
2 2023/04/02 2023/04/10 8
3 2023/05/15 2023/05/25 10
4 2023/06/01 2023/06/30 29

セルC2に以下の式を入力することで、A2セルとB2セルの間の日数を360日制で計算できます。

=DAYS360(A2, B2, FALSE)

同様に、C3とC4のセルにも同じ式を入力して、各行の日数を計算します。

「DAYS360」関数と360日制の意義

「DAYS360」関数における360日制の意義について解説します。

360日制とは?

360日制とは、1年を360日と仮定して日数の計算を行う方法です。具体的には、1か月を30日として計算し、1年は12か月であるため、合計360日となります。実際の暦とは異なる日数で計算が行われるため、360日制は「仮定の日数計算方法」とも言われます。

360日制の意義

360日制は主に金融業界で使用されます。金利計算や債券の価格計算など、金融取引においては日数が重要な要素となります。しかし、実際の暦では月ごとの日数が異なり、うるう年によっても日数が変わります。これにより、金融取引における計算が複雑になるため、360日制を用いて簡素化された計算を行うことが一般的です。

「DAYS360」関数の再検討

「DAYS360」関数の基本構文をおさらいします。

=DAYS360(開始日, 終了日, 方式)

開始日と終了日には、日付を指定します。方式には、「TRUE」または「FALSE」を指定することができます。「TRUE」を指定すると、ヨーロッパ式の360日制が適用され、「FALSE」または省略した場合は、米国式の360日制が適用されます。

例えば、2023/04/02から2023/06/02までの日数を360日制で計算する場合、以下のように「DAYS360」関数を使用します。

=DAYS360("2023/04/02", "2023/06/02",FALSE)

この式は、60を返します。これは、2か月間(4月と5月)が経過したとみなし、各月を30日として計算しているためです。

ヨーロッパ式と米国式は、360日制の中で異なる計算方法を採用しています。それぞれの違いを以下に説明します。

ヨーロッパ式(30E/360)

ヨーロッパ式の360日制は、30E/360または30/360 Europeanとも呼ばれます。この方法では、各月を30日と仮定し、1年を360日(30日 x 12ヶ月)として計算します。ヨーロッパ式の日数計算では、以下のルールが適用されます。

  1. 両方の日付が月末である場合、日付は30とみなされます。
  2. 開始日が月末である場合、日付は30とみなされます。
  3. 終了日が月末で、開始日が30日未満である場合、終了日は30とみなされます。

これらのルールに従って、開始日と終了日の日数差を計算します。

米国式(30/360)

米国式の360日制は、30/360または30/360 USとも呼ばれます。この方法も、各月を30日と仮定し、1年を360日(30日 x 12ヶ月)として計算します。ただし、米国式の日数計算では、以下のルールが適用されます。

  1. 両方の日付が2月の最終日である場合、日付は30とみなされます。
  2. 開始日が2月の最終日である場合、日付は30とみなされます。
  3. 終了日が2月の最終日で、開始日が30日未満である場合、終了日は30とみなされます。

ヨーロッパ式と米国式の主な違いは、2月の最終日をどのように扱うかです。ヨーロッパ式では、月末日を一律で30日とみなしますが、米国式では2月の最終日に特別なルールが適用されます。どちらの方法を使用するかは、金融取引の条件や国際的な慣習によって異なります。

このように、「DAYS360」関数は金融業界で一般的な360日制を用いて、日数を簡単に計算することができます。金融取引や金利計算などの場面で活用してください。

注意点

「DAYS360」関数を使用する際には、実際の暦と異なる日数で計算が行われることを理解しておくことが重要です。360日制は金融業界で広く使われているものの、一般的な日数計算や実際の経過日数を求めたい場合には、「DAYS」関数や「DATEDIF」関数を使用することが適切です。

まとめ

Excelの「DAYS360」関数は、開始日と終了日の間の日数を360日制で計算する便利な関数です。この記事では、「DAYS360」関数の基本構文や使い方、初級者向けのサンプルを紹介しました。引数には「開始日, 終了日, [方式]」を指定し、方式はオプションで省略可能です。省略した場合、米国式(FALSE)が適用されます。

これで、「DAYS360」関数を使って、日付の差を360日制で計算する方法が理解できたことでしょう。是非、実際のExcelで「DAYS360」関数を試してみて、日数計算の際に活用してみてください。この関数を使いこなすことで、特に金融や会計分野での日数計算が簡単になり、作業効率が向上します。

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