Excelは、日付データを扱う際に非常に強力なツールです。特に、WEEKDAY関数を使用すると、特定の曜日を簡単に識別できます。
前回の記事では特定の曜日を発見し、何らかの処理をする方法をいくつか紹介しました。
この記事では、特定の曜日「以外」の曜日を発見する手順を紹介します。前回の記事の逆の手法です。
WEEKDAY関数の基本と論理式の逆転
WEEKDAY関数は、指定された日付が週の何日目かを数値で返します。この関数の基本的な形式は WEEKDAY(日付) です。ここで、日付 は曜日を知りたい日付を指します。
Excelでは、週の曜日は数値で表され、通常、1が日曜日、2が月曜日、…、7が土曜日に対応します。したがって、特定の日付が日曜日かどうかを確認するには、以下のような論理式を使用します。
=WEEKDAY(A1) = 1
逆に特定の日付が日曜日「以外」かどうかを確認するには、以下のような論理式を使用します。左辺と右辺を結ぶ等号(=)を不等号2つ(<>)に置き換えて使用します。これで「左辺と右辺が等しくないケースでTRUEを返す」設定が完了します。
=WEEKDAY(A1) <> 1
この式は、セルA1の日付が日曜日以外であればTRUEを、そうでなければFALSEを返します。
複数の曜日の識別
特定の曜日だけでなく、複数の指定曜日「以外」のケースで「TRUE」を返したい場合は、AND関数と組み合わせることになります。
「○曜日以外で、しかも▲曜日以外で、しかも×曜日以外で、……」という場合には前述の「○曜日以外」をAND条件で接続します(すべてを満たした場合にTRUEを返す)。
例えば、セルA1の日付が月曜日以外、しかも水曜日以外、しかも金曜日以外、のすべてを満たしているかどうかを確認するには、以下のような論理式を使用します。
=AND(WEEKDAY(A1) <> 2, WEEKDAY(A1) <> 4, WEEKDAY(A1) <> 6)
この式では、A1の日付が月曜日（2）以外、しかも水曜日（4）以外、しかも金曜日（6）とすべて満たしていればTRUEを返し、そうでなければFALSEを返します。
応用編
IF関数を使って特定の曜日の場合に「○」を表示する計算式を作る手順
サブテーマ1: IF関数とWEEKDAY関数の組み合わせ
特定の曜日に「○」を表示するには、IF関数とWEEKDAY関数を組み合わせます。例えば、セルA1の日付が日曜日「以外」の場合に「○」を表示したい場合、以下のような計算式を使用します。
=IF(WEEKDAY(A1) <> 1, "○", "")
この式は、A1の日付が日曜日（1）以外であれば「○」を、そうでなければ空白を表示します。
条件付き書式を使って特定の曜日の場合に色を付ける手順
サブテーマ2: 条件付き書式の設定
特定の曜日のセルに色を付けるには、条件付き書式を使用します。例えば、日曜日「以外」の日付に色を付けたい場合、以下の手順で設定できます。
- 色を付けたいセル範囲を選択します。
- 「ホーム」タブの「条件付き書式」をクリックし、「新しいルール」を選択します。
- 「数式を使用して書式設定するセルを決定」を選び、以下の数式を入力します。
-
=WEEKDAY(A1) <> 1
-
- 「書式」ボタンをクリックし、希望の書式（例：背景色）を設定します。
- 「OK」をクリックしてルールを適用します。
データの入力規則を使って特定の曜日の場合のみ入力可能になるよう設定する手順
サブテーマ3: データの入力規則の設定
特定の曜日にのみデータを入力できるようにするには、データの入力規則を使用します。例えば、日曜日「以外」の日付のみ入力可能にする場合、以下の手順で設定できます。
- 入力規則を適用したいセル範囲を選択します。
- 「データ」タブの「データの入力規則」をクリックします。
- 「設定」タブで「ユーザー設定」を選択し、以下の数式を入力します。
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=WEEKDAY(A1) <> 1
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- 「入力メッセージ」タブで、入力規則に関するメッセージを設定できます。
- 「エラーメッセージ」タブで、規則に違反した場合の警告メッセージを設定します。
- 「OK」をクリックして規則を適用します。
まとめ
WEEKDAY関数は、日付データから特定の曜日を識別する際に非常に便利です。単一の曜日の確認から、複数の曜日の組み合わせまで、さまざまなシナリオで活用できます。この関数を使いこなすことで、日付データの分析がより柔軟かつ効率的になります。
また、「以外」を指定する際は等号(=)の代わりに2つの不等号(<>)を設定します。
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