エクセルで一対多の関係性を持つデータを一つの文字列として結合(FILTER関数とTEXTJOIN関数)

Excelは、数値計算だけでなく、文字列操作やデータ検索といった様々な作業を行うための強力なツールです。最新のExcel では、特定の条件に一致する全ての値を取得する新機能、FILTER関数が導入されました。今回は、このFILTER関数TEXTJOIN関数を組み合わせることで、一対多の関係性を持つデータを一つの文字列として結合する新たな可能性について解説します。

FILTER関数とは?

FILTER関数は、指定した条件に一致する行または列を返す新しいExcel関数です。これにより、特定の条件を満たすデータのみを効率的に抽出することが可能となりました。

TEXTJOIN関数とは?

TEXTJOIN関数は、指定した区切り文字を使用して、複数のテキスト項目を一つのテキスト項目に結合するExcel関数です。これにより、複数のデータを一つの文字列としてまとめることが可能です。

一対多の関係性を持つデータを一つの文字列として結合

以下に、これら二つの関数を組み合わせて使用する具体的な例を示します。ここでは、商品(B列)とその供給元(A列)をリスト化した以下の表を使用します。

A列: 供給元 B列: 商品
供給元1 リンゴ
供給元2 バナナ
供給元3 オレンジ
供給元4 リンゴ
供給元5 バナナ
供給元6 リンゴ
供給元7 オレンジ
供給元8 バナナ
供給元9 リンゴ
供給元10 オレンジ

特定の商品(たとえば”リンゴ”)を供給しているすべての供給元を一つの文字列として結合するには、以下の式を使用します。

=TEXTJOIN(", ", TRUE, FILTER(A1:A10, B1:B10="リンゴ"))

この式を実行すると、”供給元1, 供給元4, 供給元6, 供給元9″という結果が得られます。このように、FILTER関数とTEXTJOIN関数を組み合わせることで、一対多の関係性を持つデータを簡潔に一つの文字列として表示することが可能になります。

どのような場面で役立つのか?

この組み合わせは、一対多の関係性を持つデータを扱う多くの場面で役立ちます。たとえば、顧客と購入商品のリストから、特定の顧客が購入した全ての商品を一覧表示したり、特定の商品を購入した全ての顧客を一覧表示したりすることが可能です。また、生徒と参加クラブのリストから、特定の生徒が参加する全てのクラブ、または特定のクラブに参加する全ての生徒を一覧表示することも可能です。

まとめ

Excelの新たな関数、FILTER関数とTEXTJOIN関数の組み合わせにより、一対多の関係性を持つデータを効率的に操作し、一つの文字列として表示することが可能になりました。これにより、データ分析やレポート作成の作業が一層容易になります。Excelの可能性はまだまだ広がっています。これらの新機能を活用して、より効率的なデータ操作を行いましょう。

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