歪度と尖度のエクセルでの扱い

概要

**歪度(Skewness)**とは、確率変数の確率分布の非対称性を測る指標で、分布がどれだけ偏っているかを表す数値です。正規分布のような対称性のある分布では歪度は0になります。歪度が0より大きければ、分布は右に偏っている(長い尾を右に持つ)ことを示し、0より小さければ、分布は左に偏っている(長い尾を左に持つ)ことを示します。

Excelでは、以下のようにして歪度を計算することができます:

=SKEW(データ範囲)

例えば、A1からA10までのセルにデータが入力されている場合、以下のように入力します:

=SKEW(A1:A10)

**尖度(Kurtosis)**は、確率変数の確率分布の鋭さを測る指標で、分布がどれだけ尖っているか(つまり、分布のピークがどれだけ高いか、またはテール部分がどれだけ重いか)を表す数値です。正規分布の尖度は3で、それに比べて尖度が大きければ「尖った」分布(テール部分が重い、外れ値が多い)、尖度が小さければ「平らな」分布(テール部分が軽い、外れ値が少ない)を示します。

Excelでは、以下のようにして尖度を計算することができます:

=KURT(データ範囲)

例えば、A1からA10までのセルにデータが入力されている場合、以下のように入力します:

=KURT(A1:A10)

これらの関数は、分布の形状についての情報を提供するため、探索的データ分析や統計モデリングの際に役立ちます。特に、分布の非対称性や尖り具合が問題となるような応用状況(例えば、金融データの分析や品質管理)では、歪度や尖度は重要な役割を果たします。

実習用データセット

各列は100名に対して実施されたある試験のスコアを小さい順に並べたものです(1000点満点)。

試験BはAに比べて簡単だったようです。各種統計を出してみましょう。

試験スコアA 試験スコアB
0 448
0 450
0 465
26 466
48 505
51 506
141 513
189 518
211 523
226 532
242 542
84 545
268 546
310 550
315 565
338 566
359 581
360 586
364 601
375 601
386 602
389 604
393 604
403 609
413 610
432 615
444 617
470 618
472 621
472 623
476 628
485 631
488 639
493 642
494 650
498 652
502 653
525 657
529 659
540 664
553 666
553 667
562 668
565 670
568 670
574 671
578 675
578 681
579 681
585 689
597 689
599 691
601 692
601 695
607 697
630 698
648 704
654 708
669 713
673 722
686 723
690 724
700 724
702 728
707 733
717 741
731 749
733 750
737 755
747 756
749 757
756 759
763 763
769 766
770 774
771 784
773 789
801 791
803 805
818 806
820 833
825 854
838 854
844 863
845 864
854 876
860 923
861 954
863 965
865 966
876 983
876 1000
913 1000
929 1000
933 1000
938 1000
946 1000
975 1000
1000 1000
1000 1000

 

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