二項分布を取り扱うエクセル関数のリスト

Excelには二項分布を扱うためのいくつかの関数があります。

  1. BINOM.DIST(成功回数, 試行回数, 成功確率, 累積)

    この関数は二項分布の確率を計算します。成功回数は成功した試行の数、試行回数は全体の試行回数、成功確率は1回の試行で成功する確率を表します。累積はTRUEまたはFALSEで、TRUEの場合、関数は累積分布関数(CDF)を計算し、FALSEの場合、確率質量関数(PMF)を計算します。

    例えば、10回の試行でちょうど5回成功する確率を求めたい場合、=BINOM.DIST(5, 10, 0.5, FALSE)と入力します。

  2. BINOM.DIST.RANGE(試行回数, 成功確率, 成功回数最小, 成功回数最大)

    この関数は、指定した成功回数の範囲内での二項分布の確率を計算します。成功回数最小と成功回数最大はオプションで、省略された場合、成功回数最小は成功回数最大と同じ値になります。

    例えば、10回の試行で3回から5回成功する確率を求めたい場合、=BINOM.DIST.RANGE(10, 0.5, 3, 5)と入力します。

  3. BINOM.INV(試行回数, 成功確率, 累積確率)

    この関数は、指定した累積確率を超える最小の成功回数を計算します。これは、累積分布関数の逆関数として機能します。

    例えば、10回の試行で成功確率が0.5のとき、累積確率が0.25を超える最初の成功回数を求めたい場合、=BINOM.INV(10, 0.5, 0.25)と入力します。

負の二項分布を取り扱うためのExcel関数としては、以下の「NEGBINOM.DIST」が存在します。

  1. NEGBINOM.DIST(失敗回数, 成功回数, 成功確率, 累積)

    この関数は、指定された成功回数が得られるまでに発生する失敗の回数に対する負の二項分布の確率を計算します。累積パラメータはTRUEまたはFALSEを指定します。TRUEの場合、累積分布関数(CDF)を計算し、FALSEの場合は確率質量関数(PMF)を計算します。

    例えば、成功率が0.5で3回の成功が得られるまでにちょうど2回失敗する確率を求めたい場合、=NEGBINOM.DIST(2, 3, 0.5, FALSE)と入力します。

負の二項分布は、成功が一定数得られるまでに必要な試行回数の確率分布をモデル化するのに使用されます。これは、品質管理、信頼性分析、保険数理、等で用いられます。例えば、製造プロセスで欠陥品が一定数発生するまでの検査の回数をモデル化する際に利用されます。

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