条件付き集計関数の「以下・以前」検索の解説

条件付き集計関数の「以下・以前」検索の設定方法

下記の「Excel 条件付き集計関数:一覧」にある関数群において、引数「条件」もしくは「検索条件」(英語版の引数名は共に「criteria」)の設定方法は以下の通りとなります。

例はCOUNTIF関数で提示していますが、他の条件付き集計関数でも引数「条件/検索条件」の取り扱いは方法同じです(SUMIF/AVERAGEIF/COUNTIFS/SUMIFS/AVERAGEIFS/MAXIFS/MINIFS)。

COUNTIF関数の書式は「=COUNTIF(範囲,検索条件)」です。

設定概要

「(条件)範囲」内が「N以下」「N以前」というセル・行・列を検索して集計対象とする場合のルールは以下の通りとなります。「使用例」は下記のサンプル表を用いての例です。

「N」は『数値・日付・時刻データ』とします。

名称 以下・以前
意味:集計対象 Nを含めてNより小さい
Nを含めてNより前
(検索)条件の
ルール
先頭に半角で「<=」を設置する。
そのあとに比較対象を指定する。
セル参照以外は「”」で囲み文字列とする。
文字列とセル参照が混在している際はそれぞれを「&」でつなぐ。
使用例・定数 =COUNTIF(D2:D28,”<=1400″)
使用例・セル参照 =COUNTIF(D2:D28,”<=”&H2)
式の結果(下表) 5
備考 検索条件の比較値に分数を使う場合にはセル参照との比較と同様に
「”<=”」と「分数」を「&」で結ぶ形式にしないと認識されません。
〇例:=COUNTIF(X2:X28,"<="&1/3)
×例:=COUNTIF(X2:X28,"<=1/3")
……「”」で囲まれた「1/3」はその年の1月3日として処理されます。
比較値が計算式の場合も同様の処理が必要です。
〇例:=COUNTIF(Y2:Y28,"<="&(Y1+5)*20)
×例:=COUNTIF(Y2:Y28,"<=(Y1+5)*20)"
……「”」で囲まれた計算式は計算処理されません。

使用例・定数

「(条件)範囲」である【D2:D28】内が【1400】【以下】であるセルを集計対象とする場合は以下のような計算式になります。

=COUNTIF(D2:D28,"<=1400")

“<=数値”」を「(検索)条件」に設定することで、「(条件)範囲」内で「(検索)条件」以下であるセルを集計対象とします。「以下」はちょうどを含めてそれより大きいデータを指します。

「<=」も「数値」も必ず半角とします。数値ちょうども集計対象になります。不等号(<)が先、次に等号(=)、数値・日付・時刻があとです。定数を指定する際は両方を「”」で囲みます。

下のサンプル表に対して用いると「5」が返ります。

また、「(検索)条件」を日付や時刻にして「“<=日付か時刻”」とすると、その日付か時刻【以前】であるセルを集計対象とします。その日や時刻も含めて、その日より前の日付や時刻です。以下の計算式は【C2:C28】内が【2014/4/27】以前のセルを集計対象とします。下のサンプル表に対して用いると「4」が返ります。日付や時刻も半角で指定します。

=COUNTIF(C2:C28,"<=2014/4/27")

使用例・参照

「(条件)範囲」である【D2:D28】内に、「(検索)条件」にあたるセル【H2】「以下」である、データが入力されているセル・行・列を集計対象とする場合は以下のような計算式になります。

=COUNTIF(D2:D28,"<="&H2)

「(検索)条件」となるセル【H2】は「1400」です。「(条件)範囲」内でこれ以下であるセルを集計対象とします。下のサンプル表に対して用いると「5」が返ります。

使用例・サンプル表

左上がセルA1となります。※「=””」はセルには表示されません。

書籍番号 書名 発刊日 金額 在庫 条件1 会社法
1001 ケーススタディ民法 2016/10/28 1400 条件2 1400
1002 交通六法 2016/02/27 2700 条件3 2014/04/27
1003 法人税法の基礎 2015/12/27 2700 条件4 1200
1004 会社法 2014/10/27 2800 条件5 入門
1005 民法総則 2015/03/27 2700 条件6
1006 判例六法 2016/01/27 2400 条件7
1007 基礎法入門 2014/09/27 2500 条件8※ =””
1008 やさしい経済法 2015/08/27 2500 条件9 <<
1009 刑法各論 2016/07/28 2100
1010 現近代民法 2014/10/27 1400
1011 会社法概論 2014/04/27 2000
1012 商法総則 2014/04/27 1900
1013 憲法 2016/09/28 2500
1014 商法わかるかな? 2015/11/27 1600
1015 倒産法入門 2014/01/27 2300
1016 破産法 2015/02/27 1200
1017 法社会学 2016/10/28 1500
1018 民事訴訟法学 2016/08/28 2800
1019 法学入門 2015/09/27 2500
1020 労働法の要点 2015/05/27 2400
1021 はやわかり刑法 2016/05/28 3000
1022 講義式憲法 2016/10/28 3000
1023 刑法講義 2016/05/28 2600
1024 会社法入門 2016/09/27 1300
1025 民法事例集 2015/06/27 1200
1026 六法全書 2014/03/27 2300
1027 労働法実務辞典 2014/09/27 2700

 

Excelの条件付き集計関数:一覧

このページの説明は下記の「Excel 条件付き集計関数」の引数「条件/検索条件」(criteria)で共通となります。

「条件付き集計関数」の「条件」や「検索条件」という引数は、英語版Excelでは共に「criteria」として表されます。これは特定の条件を設定して、その条件を満たすデータを集計対象とするために用いられる引数です。例えば、特定の値が閾値を超えるかどうかを基準にデータを集計する場合などに利用します。この「条件」を利用することで、大規模なデータセットから必要なデータだけを効率的に抽出して集計を行うことが可能になります。

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