Function ステートメントの解説
概要
Function ステートメントは、VBAにおいてユーザー定義関数を作成するための構文です。この関数は、特定の処理を実行して値を返すもので、サブルーチン(Sub)とは異なり、返り値を持つ点が特徴です。
意義
Function ステートメントを使用することで、繰り返し利用するような計算や処理を一箇所にまとめ、それを関数として定義することができます。これにより、コードの再利用性が向上し、プログラムの整理や管理が容易になります。
構文
Function 関数名( [引数1 As 型1, ...] ) As 返り値の型
[ステートメント]
[Exit Function]
[ステートメント]
Function = 値
End Function
パーツ
- Function: ユーザー定義関数を開始するキーワード。
- 関数名: 定義する関数の名前。
- 引数: (オプション)関数に渡すパラメータ。
- Exit Function: (オプション)関数を途中で終了させるキーワード。
- End Function: ユーザー定義関数を終了するキーワード。
サンプルプロシージャ
Function AreaOfCircle(radius As Double) As Double
Const PI As Double = 3.14159265358979
AreaOfCircle = PI * radius * radius
End Function
Sub SampleUsage()
Dim r As Double
Dim area As Double
r = 5
area = AreaOfCircle(r)
MsgBox "半径" & r & "の円の面積は、" & area & "です。"
End Sub
この例では、円の面積を計算するためのユーザー定義関数「AreaOfCircle」を作成し、それをSampleUsageサブルーチンで使用しています。
関連するステートメントや関数
- Sub ステートメント: 返り値を持たない手続きを定義するためのステートメント。
- Public/Private キーワード: 関数のスコープ(アクセス可能範囲)を制御するキーワード。
注意事項
- Function ステートメントで定義した関数の中で、関数名自体を変数のように使用して、返す値を設定します。
- Exit Function ステートメントを使用して、関数を途中で終了させることができます。
- 引数のデータ型や関数の返り値のデータ型を明確に指定することで、エラーの発生を防ぐことができます。
