ExcelのPERCENTRANK.INC関数の使い方
ExcelのPERCENTRANK.INC関数は、データセット内の特定の値がその分布に対してどの位置にあるのかをパーセンタイルランクとして表現するための関数です。パーセンタイルランクは、データセット全体のどのパーセンテージが特定の値以下であるかを表します。
PERCENTRANK.INC関数の構文
PERCENTRANK.INC関数の基本的な構文は次のとおりです。
PERCENTRANK.INC(配列,x,[有効桁数])
この関数は3つの引数をとりますが、そのうちの最後の1つはオプションです。
- 配列: データセットを指定します。これは数値のリストまたは配列で、パーセンタイルランクを計算するためのデータを提供します。
- x: パーセンタイルランクを計算する値を指定します。この値は配列内の値と同じ範囲内である必要があります。
- 有効桁数 (オプション): 結果のパーセンタイルランクの精度を指定します。この値は0から15の間の整数で、デフォルトは3です。これは結果を小数点以下3桁で丸めることを意味します。
PERCENTRANK.INC関数の使用例
では、PERCENTRANK.INC関数の使用例を見てみましょう。
次の表は、あるクラスの10人の生徒のテストスコアを示しています。
| 生徒名 | スコア | 
|---|---|
| 田中 | 85 | 
| 佐藤 | 90 | 
| 鈴木 | 78 | 
| 高橋 | 92 | 
| 伊藤 | 88 | 
| 渡辺 | 79 | 
| 中村 | 84 | 
| 小林 | 81 | 
| 吉田 | 76 | 
| 山本 | 80 | 
このデータを基に、PERCENTRANK.INC関数を使って各生徒のテストスコアのパーセンタイルランクを計算することができます。例えば、田中さんのスコア85のパーセンタイルランクを計算するためには、次のように関数を使用します。
=PERCENTRANK.INC(B2:B11, 85)
これは、テストスコアの配列がB2からB11までのセルにあり、パーセンタイルランクを計算するスコアが85であることを意味します。この関数を実行すると、結果は0.666となります。これは、田中さんのスコアがクラス全体の中で中央よりやや高い値(約66.6パーセンタイル/端数切捨て)であることを示しています。
また「パーセンタイル」という列をC列に作るならば、C2へ以下のような計算式を作成し、下へコピーするのがよいでしょう。
= PERCENTRANK.INC($B$2:$B$11,B2)
コピーすると以下の表のC列のような値が取得できます。最小値が0%、最大値が100%の扱いになります。
| 生徒名 | スコア | パーセンタイル | 
|---|---|---|
| 田中 | 85 | 0.666 | 
| 佐藤 | 90 | 0.888 | 
| 鈴木 | 78 | 0.111 | 
| 高橋 | 92 | 1.000 | 
| 伊藤 | 88 | 0.777 | 
| 渡辺 | 79 | 0.222 | 
| 中村 | 84 | 0.555 | 
| 小林 | 81 | 0.444 | 
| 吉田 | 76 | 0.000 | 
| 山本 | 80 | 0.333 | 
まとめ
ExcelのPERCENTRANK.INC関数は、データのパーセンタイルランクを計算するための強力なツールです。この関数を理解し、適切に使用することで、データの相対的な位置を簡単に把握することができます。引数を正しく設定し、関数の結果を解釈することが重要です。
