デジタルデータの保護
デジタル文書の保護は、機密情報の漏洩や不正利用を防ぐために欠かせない要素です。基本的な保護方法には、パスワードの設定、IRM(Information Rights Management)によるアクセス制限、ファイルの暗号化などがあります。特に、Microsoft Office製品では、読み取り専用・編集不可といった設定が可能で、送信先の相手が情報を閲覧するのみに制限することも可能です。また、IRMを使えば、印刷や転送、コピーといった操作まで制限し、文書が配布後も安全に管理されるようにすることができます。
問題
問題1:
Microsoft Office製品において、文書ファイルの閲覧は可能でも内容の編集を制限したい場合、適切な対策はどれですか?
- ファイルを圧縮形式で保存する。
- 読み取り専用パスワードを設定する。
- ファイル名を変更して保存する。
- 印刷設定を無効にする。
問題2:
IRM(Information Rights Management)を使うことで可能になる操作制限として、最も適切なものはどれですか?
- ファイルの名前変更を禁止する。
- ファイルのコピーや印刷、転送を制限できる。
- 使用するPCのOSを固定することができる。
- ファイルを読み取る回数を制限する。
解説
解説1:
正解:2(読み取り専用パスワードを設定する。)
Office文書に「読み取りパスワード」と「書き込みパスワード」の2種類を設定することで、ファイルの編集可否を制御できます。読み取り専用パスワードが設定されている場合、閲覧のみ可能で、文書内容の変更や削除はできません。この方法により、相手には情報を開示しながらも、不必要な変更を防止できます。
- 選択肢1はセキュリティ対策とは無関係です。
- 選択肢3のファイル名変更は保護手段にはなりません。
- 選択肢4の印刷無効設定はIRMの機能として管理される内容で、パスワードとは直接関係ありません。
解説2:
正解:2(ファイルのコピーや印刷、転送を制限できる。)
IRM(Information Rights Management)は、機密文書の印刷、コピー、転送といった操作を制限し、文書の受け渡し後もセキュリティを維持できる仕組みです。たとえば、共有先での誤操作や意図しない配布を防ぐことができます。また、特定のユーザーのみアクセスを許可したり、有効期限を設定して一定期間だけアクセスを許可することも可能です。
- 選択肢1はIRMの機能とは関係がありません。
- 選択肢3のOS制限もIRMでは設定できません。
- 選択肢4の読み取り回数の制限はIRMの直接の機能ではありません。