Word を開いたときに画面下のほうに並ぶ「最近使ったファイル」。ここに出てくる一覧はホーム画面上で「最近使った文書」と表示されます。検索される一般語は「最近使ったファイル」ですが、実際の Word 画面では「最近使ったアイテム」「お気に入り」「自分と共有」の 3 タブ構成で表示されています。
この記事では、その最近使った文書の表示件数を変える・文書をピン留め(お気に入りに追加)して常に上に出す・履歴を一覧から削除する、という 3 つの基本操作を画面つきで整理します。Office 2024 で実際に画面を触って確認した内容です。
Word の「最近使った文書」はどこに表示されるか
Word 2024 を起動した直後のホーム画面に、最近使った文書の一覧が表示されます。画面中央下に「最近使ったアイテム」「お気に入り」「自分と共有」の 3 タブがあり、初期表示は「最近使ったアイテム」です。

ホーム画面のほかに、[ファイル] > [開く] からも同じ最近使った文書の一覧にアクセスできます。表示場所は違いますが、ふだん確認する履歴としてはほぼ同じ一覧だと考えて大丈夫です。
「最近使った文書」が表示されないときの原因と対処
一覧が空だったり、見えるはずの文書が消えていたりするとき、考えられる原因は主に 3 つです。
原因1: 表示件数が 0 に設定されている
最近使ったアイテムの欄が常に空状態のままなら、まず疑うのは表示件数設定です。
[ファイル] > [オプション] > [詳細設定] を開き、画面を下にスクロールして「表示」セクションを見つけます。そこに「最近使った文書の一覧に表示する文書の数」という項目があり、これが 0 になっていると一覧はまったく表示されません。任意の数値(例: 25)に変えて [OK] で閉じれば、次の文書を開いた時点から履歴に残るようになります。

原因2: Microsoft 365 のサインイン状態が変わった
Microsoft 365 にサインインして Word を使っている場合、最近使った文書の表示内容はサインインしているアカウントやクラウド上の利用状況の影響を受けることがあります。別アカウントに切り替えたあとに一覧の内容が変わったように見える場合は、まず [ファイル] > [アカウント] で現在のサインイン先を確認してください。
原因3: Office のクイック修復・再インストールをした後
Office のクイック修復やオンライン修復、再インストールを実施したあとは、Word の設定が既定値に戻るケースがあります。環境によっては最近使った文書の履歴表示に影響することがあり、一覧が空で表示されることもあります。
大事な文書がある場合は、あらかじめ後述の「お気に入り」に追加しておくと見つけやすくなります。Microsoft 365 にサインインしている環境では、利用中のアカウントや保存場所によっては、他の端末でも関連する履歴やお気に入りが反映されることがあります。
表示件数を増やす・減らす(最大 50 件まで)
最近使った文書の表示件数は、0 件から最大 50 件までの範囲で調整できます。
- [ファイル] > [オプション] を開く
- 左側メニューから [詳細設定] を選ぶ
- 右側を下にスクロールし「表示」セクションを見つける
- 「最近使った文書の一覧に表示する文書の数」の数値を変更
- [OK] で閉じる
0 に設定すると一覧は完全に空になり、新しい文書を開いても履歴に残らなくなります。家族や同僚と共有で使っている PC で履歴を残したくない場合、この設定にしておくと便利です。
似ている別の設定に注意: 「[ファイル] タブのコマンド一覧に表示する、最近使った文書の数」
同じ「表示」セクション内に、よく似た名前の項目がもう 1 つあります。
- 最近使った文書の一覧に表示する文書の数(上限 50): ホーム画面や [開く] 画面の一覧に表示する件数。通常イメージする「最近使ったファイル」はこちら
- [ファイル] タブのコマンド一覧に表示する、最近使った文書の数(上限 7): [ファイル] タブを開いたときに、左側メニュー最下部に直接並ぶクイックショートカットの件数
見かけが似ているので混同しやすい項目です。件数を変えても期待どおりに画面が変わらないときは、どちらの設定を変えているか確認してください。
よく使う文書を「お気に入り」に追加して常に上部に固定する(旧「ピン留め」)
以前の Word では「ピン留め」と呼ばれていた機能が、Office 2024 の Word では「お気に入り」という名称に変更されました。機能は同じで、よく使う文書をリストの上部に固定してすぐ見つけられるようにします。
- ホーム画面の「最近使ったアイテム」タブを開く
- 固定したい文書の行にマウスポインターを乗せる
- 行の右側に出てくる星アイコン(ツールチップ「お気に入り」)をクリック

お気に入りに追加した文書は、同じホーム画面内の「お気に入り」タブに集約され、最近使った文書の変動に関係なくそこから開けるようになります。外したいときは同じ星アイコンをもう一度クリックします。
最近使った文書を一覧から削除する
文書を 1 件だけ履歴から外す
個別の文書を一覧から消すには、その行を右クリックして「一覧から削除」を選びます。

「一覧から削除」は名前どおり、履歴から項目を外すだけです。実ファイル自体はそのまま残るので、元の保存先に行けばまた開けます。
警告: 「ファイルの削除」は実ファイルが消えるので選ばない
同じ右クリックメニュー内に「ファイルの削除」という紛らわしい項目もあります。これは名前のとおり実ファイル自体をごみ箱へ移動する破壊的な操作です。最近使った文書の一覧から消したいだけなら、絶対に「一覧から削除」のほうを選んでください。

一括で全件を履歴から外す
Word 2024 の右クリックメニューには、「全件をまとめて履歴から消す」メニューは用意されていません。代わりに、表示件数を 0 に設定する方法で実質的に全件を非表示にできます。
- [ファイル] > [オプション] > [詳細設定] > 「表示」セクション
- 「最近使った文書の一覧に表示する文書の数」を 0 に変更
- [OK] で適用
- もとの件数に戻したいときは、また数値を入れて [OK]
0 にして [OK] を押した時点で履歴の表示は一斉に消えます。そのまま 0 を保ち続ければ今後も履歴を残さない運用になります。
Microsoft 365 サインイン時の挙動と OneDrive / SharePoint
Microsoft 365 にサインインして Word を使っている場合、最近使った文書の挙動はローカル保存だけの環境より少し広がります。
- OneDrive や SharePoint 上の文書を開いた履歴が、最近使った文書の一覧に含まれることがあります
- 同じ Microsoft アカウントを使っている環境では、最近使った文書の見え方が端末ごとに近くなることがあります
- 会社や学校の管理下にある PC では、組織ポリシーの影響で期待どおりに表示されないことがあります
意図した文書が一覧に出てこない場合は、まず [ファイル] > [アカウント] で現在のサインイン状態を確認してください。
タスクバーのジャンプリスト履歴は別。Windows 側で消す
タスクバーの Word アイコンを右クリックすると出てくる「ジャンプリスト」は、Word の設定ではなくWindows 側で管理されている履歴です。このため、上で紹介した「最近使った文書」を 0 にしても、タスクバーのジャンプリストには履歴が残り続けます。
Windows 側のジャンプリスト履歴を消す方法は、別記事の最近の活動を一瞬でチェック! Windows で最近使用したフォルダーやファイルを表示するにまとめていますのでそちらをご覧ください。
なお、Word で「最近使用した記号」の履歴を初期化する操作は、最近使った文書とはまったく別の機能です。そちらを操作したい場合はOfficeの「最近使用した記号」を初期化するをご覧ください。
よくある質問
Q. ネットワークドライブ上の文書が一覧に出ない
A. ネットワークドライブが切断状態で Word を起動すると、そのドライブ上の文書はリスト上で一時的に見えなくなることがあります。ネットワークに接続した状態で Word を再起動すると元のリストが戻ります。
Q. リストの項目がグレーアウトしていてクリックできない
A. 元ファイルが削除・移動・リネームされていると、その行はグレーアウトして開けなくなります。不要なら「一覧から削除」で整理し、必要なら元ファイルの場所を探して新しい場所で開き直してください。
Q. Web 版 Word と同じ履歴を表示したい
A. 同じ Microsoft アカウントで Web 版 Word とデスクトップ版 Word を使っている場合、最近使った文書の表示内容が近い状態になることがあります。ただし保存場所や同期状況、組織の設定によって差が出ることもあるため、反映されないときはアカウント状態と保存先を確認してください。
Q. お気に入りに追加した文書の表示順を変えたい
A. Word 2024 のお気に入り画面には、任意の並び順に入れ替える UI は用意されていません。順序にこだわりたい場合は、いったんお気に入りを外してから望む順で再度追加し直して、試して調整する形になります。
同じ操作を他の Office アプリで見る:
- Excel 版: Excel で最近使ったファイル(最近使ったブック)を表示・ピン留め・消す方法
- PowerPoint 版: PowerPoint で最近使ったファイル(最近使ったプレゼンテーション)を表示・ピン留め・消す方法
まとめ
本記事で解説した Word の最近使った文書まわりの操作を、使用頻度の高い順にまとめます。
- 表示される場所: ホーム画面 / [ファイル] > [開く] のどちらからも同じ一覧
- 表示件数を変える: [オプション] > [詳細設定] > [表示] > 「最近使った文書の一覧に表示する文書の数」(0〜50)
- よく使う文書を固定する: 行ホバー > 右側の星アイコン(お気に入り。旧「ピン留め」)
- 1 件だけ履歴から消す: 行を右クリック > 「一覧から削除」
- 全件まとめて消す: 表示件数を 0 にする(専用のクリアメニューはない)
- 「ファイルの削除」は押さない: こちらは実ファイルをごみ箱へ送る別メニュー
- タスクバーの履歴は別途: Windows 側の機能なので別記事の手順で対応
以上が Word 2024 での最近使った文書まわりの全容です。Excel / PowerPoint で同じ操作をしたい場合も、オプションのラベルが「最近使ったブック」「最近使ったプレゼンテーション」に変わるだけで、仕組みは Word とほぼ同じです。
検証環境: Word(Microsoft 365 対応 / Office 2024 Build 16.0.19822)、Windows 11 Pro 24H2
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