Wordの表がページをまたぐとき、行の途中で内容が分割されたり、テキストが途中で切れて見えなくなったりすることがあります。最も多い原因は「行の途中で改ページする」設定がオンになっていることです。表のプロパティの「行」タブから確認・変更できます。
この記事では、表がページをまたいで途中で切れる原因を3つに分類し、それぞれの確認方法と対処法をスクリーンショット付きで解説します。設定がグレーアウトして変更できないケースの対処法も紹介します。
この記事で解説する全パターン(改ページ分割・高さ固定値・段落改ページ・タイトル行の繰り返し・縦書きグレーアウト)を再現できるサンプル文書をダウンロードできます。
原因の一覧と見分け方
表がページをまたいで「切れる」症状には、主に以下の3パターンがあります。自分の症状に近いものを見つけて、該当するセクションに進んでください。
| 症状 | 最も多い原因 | 確認場所 |
|---|---|---|
| 行の途中でページが変わり、内容が2ページに分かれる | 「行の途中で改ページする」がオン | 表のプロパティ > 行 |
| セル内のテキストが途中で切れて表示されない | 行の高さが「固定値」になっている | 表のプロパティ > 行 > 高さ |
| 表の途中に大きな空白ができて後半が次ページに飛ぶ | セル内段落に「段落前で改ページする」が設定されている | 段落 > 改ページと改行 |
それぞれの原因について、確認手順と対処法を順番に解説します。
「行の途中で改ページする」を解除して行単位で改ページする
最も多い原因です。Wordの初期設定では、表の行がページの末尾に収まらないとき、行の途中でページを分割します。これにより、1つの行の内容が2ページにまたがって表示されます。
下の画像は、行の途中でページが切り替わっている状態です。

この設定を解除すると、行全体が1ページに収まる場合は、行単位で次のページに送られるようになります。以下の手順で変更してください。
- 表の中の任意のセルをクリックします。
- 右クリックして「表のプロパティ」を選択します。
- 「行」タブを開きます。
- 「行の途中で改ページする(K)」のチェックを外します。
- 「OK」をクリックします。

設定を変更すると、行の途中で分割されなくなり、行全体が次のページに移動します。ただし、行自体が1ページに収まらないほど高い場合(セル内に大量のテキストがある場合など)は、この設定をオフにしても分割を完全には回避できません。その場合はセルの内容を分割するか、行を2行に分けることを検討してください。

表全体に一括で設定したい場合は、表の左上に表示される十字矢印アイコンをクリックして表全体を選択してから、上記の手順を行います。
行の高さが「固定値」になっていてテキストが隠れている場合
セル内にテキストを入力したのに途中で切れて表示されない場合は、行の高さが「固定値」に設定されている可能性があります。固定値にすると、指定した高さを超える内容はクリップ(非表示)されます。

以下の手順で修正します。
- 問題の行を含むセルをクリックします。
- 右クリック →「表のプロパティ」→「行」タブを開きます。
- 「高さを指定する(S)」がチェックされていることを確認します。
- 「高さ(I)」のドロップダウンが「固定値」になっていたら、「最小値」に変更します。
- 「OK」をクリックします。

「最小値」に変更すると、指定した高さを最低限として確保しつつ、テキスト量に応じて行の高さが自動的に広がるようになります。
他のファイルから表をコピーしたときや、行の高さをマウスでドラッグして手動調整したときに、意図せず「固定値」に変わることがあります。
セル内の段落に「段落前で改ページする」が設定されている場合
表の途中に突然大きな空白ができて、後半の行が次のページに移動している場合は、セル内の段落に「段落前で改ページする」が設定されている可能性があります。
「行の途中で改ページする」を確認しても問題がない場合は、以下の手順で段落の設定を確認してください。
- 問題のセル内をクリックします。
- 「ホーム」タブ →「段落」グループの右下にある小さな矢印(ダイアログランチャー)をクリックします。
- 「改ページと改行」タブを開きます。
- 「段落前で改ページする(B)」にチェックが入っていたら、チェックを外します。
- 「OK」をクリックします。

どのセルに設定されているか分からない場合は、「ホーム」タブの「編集記号の表示/非表示」ボタン(Ctrl+Shift+8)をオンにすると、改ページ記号が表示されて見つけやすくなります。
2ページ目以降にヘッダー行を繰り返して見やすくする
表がページをまたぐとき、2ページ目以降にヘッダー行(列見出し)がないと、どの列が何のデータか分からなくなります。これは直接の「切れる」原因ではありませんが、表がページをまたぐ場合に必ず合わせて設定しておきたい項目です。

ヘッダー行を繰り返す設定は2通りの方法があります。
方法1: 表のプロパティから設定する
- 表のヘッダー行(1行目)をクリックします。
- 右クリック →「表のプロパティ」→「行」タブを開きます。
- 「各ページにタイトル行を表示する(H)」にチェックを入れます。
- 「OK」をクリックします。
方法2: リボンから設定する
- 表のヘッダー行を選択します。
- 「テーブル レイアウト」タブ →「タイトル行の繰り返し」をクリックします。

設定後、2ページ目以降にヘッダー行が自動的に繰り返されます。

ヘッダー行の繰り返しは、表の先頭行に対してのみ有効です。表の途中の行をヘッダーに指定することはできません。また、Ctrl+Enterなどの手動改ページで分割された表には効きません。
「行の途中で改ページする」がグレーアウトして変更できないとき
表のプロパティの「行」タブで、「行の途中で改ページする(K)」や「各ページにタイトル行を表示する(H)」がグレー表示になり、チェックを付けることも外すこともできないケースがあります。

原因: その行に「縦書き」のセルが含まれています。
下の画像のように、セルの文字方向が縦書きに設定されていると、Wordの仕様で行の改ページ制御オプションが無効化されます。

以下の手順で確認・修正してください。
- グレーアウトしている行のセルを1つずつクリックして確認します。
- 「テーブル レイアウト」タブ →「文字列の方向」ボタンを確認します。テキストが縦書きになっているセルがあれば、クリックして横書きに戻します。
- 縦書きを横書きに戻した後、もう一度「表のプロパティ」→「行」タブを開くと、オプションが操作可能に戻っています。
どうしても縦書きが必要な場合は、縦書きのセルだけを別の表に分けるか、テキストボックスで代替することを検討してください。
まとめ
表がページをまたいで途中で切れるときは、以下のポイントを順番に確認してください。
- 「行の途中で改ページする」のチェックを確認する(外すと行単位で改ページ)
- 行の高さが「固定値」になっていないか確認する(「最小値」に変更)
- セル内段落の「段落前で改ページする」がオンになっていないか確認する
- 2ページ目以降にヘッダー行が繰り返されるよう設定する
- 設定がグレーアウトしていたら、縦書きセルがないか確認する
最も多いケースは「行の途中で改ページする」設定です。まずこの設定を確認してください。それでも解決しない場合は、行の高さや段落の改ページ設定を順番にチェックしていくと、原因を特定できます。
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