Wordでセクション区切りを削除しようとしても消せない、Deleteキーを押しても反応しない――こうしたトラブルの原因は主に5つあります。最も多いのは編集記号が非表示になっていてセクション区切りが見えないケースです。まずCtrl+Shift+8で編集記号を表示し、セクション区切りが見える状態にしてください。
それでも削除できない場合は、文書の保護や変更履歴の記録が原因の可能性があります。この記事では、セクション区切りが削除できない原因の見分け方と対処法を、Microsoft 365 の画面をもとに解説します。削除後にレイアウトが崩れる場合の対処法も説明します。
セクション区切りが削除できない原因の一覧
セクション区切りが削除できない原因は、大きく分けて次の5つです。症状から自分に該当するものを探し、対処法のセクションへ進んでください。
| 原因 | 症状 | 対処 |
|---|---|---|
| 編集記号が非表示になっている | セクション区切りの線が見えない | Ctrl+Shift+8で編集記号を表示する |
| 文書の保護が有効になっている | カーソルは置けるが削除操作が無反応 | 保護を解除してから削除する |
| 変更履歴の記録がオンになっている | 削除操作はできるが区切りが消えない | 変更履歴をオフにするか、変更を承諾する |
| 削除後にレイアウトが崩れる | 用紙の向き・余白・ヘッダーが変わる | 削除前に書式をメモし、削除後に再設定する |
| 段組みが自動挿入した区切り | 「現在の位置から」の区切りが消えると段組みが広がる | 段組みの設定を先に解除する |
セクション区切りが表示されていない(編集記号の非表示)
最も多い原因がこれです。「削除できない」のではなく「セクション区切りが見えていないので選択できない」パターンです。
印刷レイアウト表示で編集記号を非表示にしていると、セクション区切りはページ間の空白にしか見えず、改ページとの区別がつきません。次の画像は、同じ文書で編集記号をオフにした状態です。セクション区切りの位置がわかりません。

対処法:編集記号を表示する
次のいずれかの方法で、セクション区切りを表示できます。
方法A:ショートカットキー
Ctrl+Shift+8を押します。編集記号の表示/非表示が切り替わり、セクション区切りが二重の点線として表示されます。もう一度押すと元に戻ります。
方法B:リボンから操作
- [ホーム]タブを開く
- 「段落」グループの[すべて表示]ボタン(¶ の形のアイコン)をクリックする
編集記号をオンにすると、セクション区切りの位置がはっきり見えるようになります。

方法C:下書きビューで確認
編集記号の設定にかかわらず、下書きビューではセクション区切りが常に点線のラベル付きで表示されます。[表示]タブ →[下書き]をクリックしてください。

セクション区切りの削除方法
セクション区切りが見える状態になったら、次の手順で削除します。
- セクション区切りの点線の直前にカーソルを置く
- Deleteキーを押す
または、セクション区切りの点線をクリックして選択状態にしてからDeleteキーを押す方法もあります。
文書の保護が有効になっている
文書の保護が有効になっていると、セクション区切りは見えていても削除操作が受け付けられません。他の人から受け取った文書で起きやすい状況です。
Wordの文書保護には次のモードがあり、通常はいずれのモードでもセクション区切りの削除がブロックされます。ただし、フォーム保護でセクション単位の編集例外が設定されている場合は、例外セクションの境界で削除できることもあります。
- 変更履歴の記録のみ許可
- コメントの挿入のみ許可
- フォームへの入力のみ許可
- 読み取り専用
保護の確認方法
- [校閲]タブを開く
- [編集の制限]をクリックする
- 画面右側に「編集の制限」パネルが開く。パネル下部に「保護の中止」ボタンが表示されていれば、文書は保護されている

対処法:保護を解除してから削除する
- 「編集の制限」パネル下部の「保護の中止」をクリックする
- パスワードが設定されている場合はパスワードを入力する
- 保護が解除されたら、セクション区切りを選択してDeleteキーを押す
- 必要に応じて、削除後に再度文書を保護する
パスワードが分からない場合は、文書の作成者にパスワードを確認するか、保護の解除を依頼してください。
変更履歴の記録がオンになっている
変更履歴の記録がオンの状態でセクション区切りを削除すると、削除操作自体は実行されますが、「削除」というリビジョン(変更履歴)として記録されるため、セクション区切りが消えたように見えません。
「すべてのマークアップ」表示では、セクション区切りの削除線が残った状態で見え続けます。セクション数も実質的に変わらないため、削除されていないのと同じ状態です。

変更履歴の確認方法
- [校閲]タブを開く
- [変更履歴の記録]ボタンを確認する。ボタンが押し込まれた状態(ハイライト表示)なら、変更履歴の記録がオンになっている
対処法A(推奨):変更履歴をオフにしてから削除する
- [校閲]タブ →[変更履歴の記録]をクリックしてオフにする
- セクション区切りを選択してDeleteキーを押す
- 必要に応じて、再度[変更履歴の記録]をオンに戻す
対処法B:削除リビジョンを承諾する
変更履歴をオンのままセクション区切りを削除してしまった場合は、記録された削除リビジョンを承諾するとセクション区切りが実際に削除されます。
- 削除線が付いたセクション区切りの位置にカーソルを置く
- [校閲]タブ →[承諾]→「この変更を反映させる」をクリックする
変更履歴の詳しい操作方法は「【Word】変更履歴・コメントを完全に削除してから納品する手順」で解説しています。
削除するとレイアウトが崩れる(書式の吸収)
セクション区切りは削除できたのに、用紙の向きや余白、ヘッダーの内容が変わってしまった――この場合、多くの人は「壊れた」と思ってUndo(Ctrl+Z)で戻し、結果として「削除できない」と認識します。
これはWordの仕様です。セクション区切りを削除すると、後ろのセクションの書式設定が残り、前のセクションの設定が失われます。2つのセクションが1つに統合されるとき、後ろ側の書式で上書きされるイメージです。
次の画像は、セクション1(縦向き)とセクション2(横向き)の文書です。

このセクション区切りを削除すると、文書全体がセクション2の書式(横向き)に変わります。

影響を受ける設定
セクション区切りの削除で変わる可能性がある設定は次のとおりです。
- 用紙の向き(縦/横)
- 余白(上下左右)
- ヘッダー/フッターの内容
- 段組みの設定
- ページ番号の開始番号
- 用紙サイズ
対処法:削除前にメモし、削除後に再設定する
- 削除するセクション区切りの前のセクションで、[レイアウト]タブの「ページ設定」グループ右下の矢印をクリックし、用紙の向き・余白・用紙サイズをメモする
- 前のセクションのヘッダー/フッターに独自の内容がある場合は、テキストをコピーしておく
- セクション区切りを削除する
- 統合後のセクションで、メモした設定を[レイアウト]タブから再設定する
注意:ヘッダー/フッターが異なる2つのセクションを統合すると、前のセクション固有のヘッダーは失われます。事前にテキストをコピーしておかないと復元できません。
段組みが自動挿入したセクション区切り
文書の一部に段組みを設定すると、Wordが段組み領域の前後に「セクション区切り(現在の位置から新しいセクション)」を自動的に挿入します。この区切りは削除できますが、削除すると段組みの設定が隣接するテキストにまで広がってしまいます。

確認方法
編集記号を表示して、セクション区切りのラベルを確認します。「セクション区切り(現在の位置から新しいセクション)」と表示されていれば、段組みや差し込み印刷が自動挿入した区切りの可能性があります。
対処法:段組みの設定を先に解除する
区切りを直接削除するのではなく、段組みの設定を解除すれば区切りも自動的に消えます。
- 段組みが設定されているセクション内にカーソルを置く
- [レイアウト]タブ →[段組み]→「1段」をクリックする
- 前後の連続セクション区切りが自動的に削除される
セクション区切りだけを削除すると、段組みの列数設定が隣接するテキストに広がります。意図しないレイアウト崩れを避けるため、段組みの設定を先に変更してください。
セクション区切りの種類と見分け方
Wordのセクション区切りは4種類あります。編集記号を表示すると、下書きビューのラベルや印刷レイアウトの点線で種類を区別できます。
| 種類 | ラベル表示 | 用途 |
|---|---|---|
| 次のページから | セクション区切り(次のページから新しいセクション) | 最も一般的。次のページから新しいセクションを開始する |
| 現在の位置から | セクション区切り(現在の位置から新しいセクション) | 改ページせずにセクションを分ける。段組みの前後に自動挿入される |
| 偶数ページから | セクション区切り(偶数ページから新しいセクション) | 次の偶数ページからセクションを開始する。冊子の左ページ開始用 |
| 奇数ページから | セクション区切り(奇数ページから新しいセクション) | 次の奇数ページからセクションを開始する。章立ての右ページ開始用 |
セクション区切りを挿入するには、[レイアウト]タブ →[区切り]から種類を選びます。
セクション区切りと改ページの違い
改ページ(Ctrl+Enter)は、テキストを次のページへ送るだけで、ページ設定は変わりません。セクション区切りは、用紙の向き・余白・ヘッダー/フッターなどのページ設定をセクション単位で変えるために使います。
「ページの途中で用紙の向きを変えたい」「章ごとにヘッダーを変えたい」といった場面ではセクション区切りが必要です。逆に、単にページを変えたいだけなら改ページで十分で、セクション区切りを使う必要はありません。
まとめ
セクション区切りが削除できないときは、次のチェックリストを上から順に確認してください。
- Ctrl+Shift+8で編集記号を表示し、セクション区切りが見える状態にする
- 校閲タブの「編集の制限」を確認し、保護が有効なら解除する
- 「変更履歴の記録」がオンなら、オフにしてから削除する(またはリビジョンを承諾する)
- 削除前に用紙の向き・余白・ヘッダーを確認し、削除後に必要なら再設定する
- 「現在の位置から」の区切りは段組みの設定を先に解除する
セクション区切りを削除すると、後ろのセクションの書式設定が前のセクションに適用されます。特にヘッダー/フッターが異なるセクション間で区切りを削除する場合は、事前に内容をコピーしておくことが重要です。
変更履歴やコメントの扱いについては「【Word】変更履歴・コメントを完全に削除してから納品する手順」も参考にしてください。
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