FTEST関数の詳細解説(Excel)

ExcelのFTEST関数の使い方について解説します

ExcelのFTEST関数は、2つのデータセット間の分散が同じであるかどうかを調べるための統計的仮説検定を実施します。この関数はF検定とも呼ばれる手法を利用し、2つのデータセットの分散比を比較して、それらが有意に異なるかどうかを判断するために使用されます。

構文

FTEST(配列1, 配列2)

引数の解説

配列1
比較対象となる最初のデータセットのセル範囲を指定します。この範囲は数値データで構成されている必要があります。
配列2
比較対象となる2つ目のデータセットのセル範囲を指定します。この範囲も数値データで構成されている必要があります。

FTEST関数は、2つのデータセット間の分散が同じであるかどうかを判断するために、F統計量の確率分布を計算し、得られた値をP値として返します。P値があらかじめ決められた有意水準(例えば0.05)よりも小さければ、2つのデータセット間の分散は有意に異なると判断できます。

サンプルとその解説

以下のようなデータセットAとデータセットBがあります。これら2つのデータセット間の分散が同じであるかどうかを調べたいと思います。

A B C
1 データセットA データセットB
2 4 8
3 7 9
4 3 6
5 5 7

この場合、FTEST関数を使用してP値を求めるには、以下のように入力します。

=FTEST(A2:A5, B2:B5)

上記の式を実行すると、FTEST関数はP値を返します。このP値を用いて、2つのデータセット間の分散が同じであるかどうかを判断します。

例えば、P値が0.05よりも小さい場合(有意水準を5%と設定した場合)、2つのデータセット間の分散は有意に異なると判断できます。逆に、P値が0.05以上の場合、2つのデータセット間の分散に有意な差は認められません。

なお、FTEST関数を使用する際は、データセット間でサンプルサイズが大きく異なる場合や、データが正規分布に従わない場合など、F検定の前提条件を満たしているかどうかを確認することが重要です。前提条件を満たさない場合、F検定の結果は信頼性に欠けることがあります。

まとめ

ExcelのFTEST関数は、2つのデータセット間の分散が同じであるかどうかを調べるために使用される関数です。F検定とも呼ばれる統計的手法を利用して、2つのデータセットの分散比を比較し、それらが有意に異なるかどうかを判断します。ただし、F検定の前提条件を確認することが重要です。この関数を使うことで、簡単にF検定を実施し、データセット間の分散が同じかどうかを判断することができます。

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